10aあたりの売上ぶどう・もも・すもも・なしを調べた。

みなさん、くだものの単位面積1反(10a)あたり、どれくらいの売上になるか気になりませんか?
すもも農家として就農した当時の自分も、めっちゃ気になりました。
今回の内容をご覧いただくことで、おおよその目安が判断できるかと思いますので、これから果樹農家やりたい!って方に「何を栽培しよう?」という判断材料のひとつになれば幸いです。
今回、国がR4年のデータを公表してまして、それを元に紹介していきます。
僕がいるここ山梨は果樹が盛んでして、
そのうち全国1位を生産量のぶどう、もも、すももについてとりあげますが、
ぶどうのデータと一緒になしもあったんで、ついでになしも紹介します。
話の流れとしては、まず
・10aあたりの収量
・卸売平均単価
を順に紹介して、
収量×単価をかけて売上を算出してみます。


目次
10aあたりの収量は?
- ぶどう 991kg
- もも 1,260kg
- すもも 709kg
- なし 1,950kg
卸売販売価格の平均は?
農協出荷時の金額では無いことに、ご注意ください。
- ぶどう 1800円/kg
- もも 750円/kg
- すもも 675円/kg
- なし 600円/kg
じゃあ、紹介した10aあたりの収量×販売価格で
売上が出るかというと、ちょっともうひとプロセスが必要になります。
なぜかというと、
収穫量がそのまま出荷に繋がることはないんですよね。
選果して、商品価値がないものは除かなければいけません。
今回の参照データでも、全体の収穫量と出荷量がありますので、
どれだけ収穫されて、そこからどれだけが出荷されるのか?
の割合を計算します。

出荷割合は?
結論、大体92%が出荷につながります。
おおよそ9割です。
具体的には、
- ぶどう 93.7%
- もも 92.6%
- すもも 91.4%
- なし 93.5%
以上、そろいましたので
いったん10aあたりの売上を算出する方法をまとめておくと
10aあたりの収量×平均単価×出荷割合
なので、
実際に計算してみました。
それが次のとおりです。
10aあたりの各売上は?
- ぶどう 1,671,421円
- もも 875,070円
- すもも 437,418円
- なし 1,093,950円
です。
みなさん、いかがですか?これが全国平均です。
どれが生産性ある作物かな?
で、この売上をつくるのに一番生産性がある作物って気になりませんか?
ちょっと強引なんですけど、
10aあたりにかかる労働時間÷売上=1時間あたりにどれだけ売り上げているのか?
がわかります。
同じく農水が、自営農業労働時間 10a全国平均(H19)っていうものを出してました。
まず、各品目ごとの10aあたりの年間労働を紹介してから、
売上で割って、時間あたりの売上を出してみたいと思います。

10aあたりの年間農作業時間は?
- ぶどう 454.69h
- もも 284.42h
- すもも259.53h
- なし 366.63h
それでは割ってみます。
1時間あたりの売上は?
- ぶどう 3,676円
- もも 3,077円
- すもも 1,685円
- なし 2,984円
でした。
個人的に、すももの売上が4つの中で低いっていうのが残念ですね。
もちろん、重要なことなのでおことわりしておきますが、
・R4年のデータのみであること
・卸売・の販売価格であること
・この価格はハウスものから露地ものも含まれていること
に注意してください。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
参考になりましたら幸いです。
(参照)
・令和4年産もも、すももの結果樹面積、収穫量及び出荷量
・令和4年産日本なし、ぶどうの結果樹面積、収穫量及び出荷量

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written by 農業、始める
