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農薬ぎらいだった僕が、仲良しになれた理由

農薬が嫌いだから

今、あなたの中で、「なんか農薬ってこわい」だったり「無農薬がいいんでしょ?」って思ってません?
もれなく僕もそう感じてました。
だって、「体に悪そう…」だったり

実際、農業やり始めると(特に果樹)農薬は必須なんですね。
でもこんなに何度もかけるの?って抵抗ありました。
ここに就農したての当時、ジレンマがありました。

そんな中、僕の中には農薬に対しての
いくつかの問いがあって、これを考えていったら農薬と打ち解けられたんですね。

今回の内容をご覧いただくことで、農薬に対してプラスに捉えられるようになり、
ひいては農薬を使うことで栽培が安定し、出荷量が多くなり、結果収入が多くなります。

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一気にハードルが下がった事実

「地元の農家さん家族が生き生きと暮らしてる」
という事実なんです。

これどういうことか?っていうと、
やっぱ農薬が嫌いな理由って、健康面ですよね。
「子供の発達障害が…」とか「将来病気になりやすいんじゃないか…」とか。

でも農薬を自ら使っている農家さんを見ていると、そんなことないんです。
みなさん80近く元気に外で農作業してますし、そのお子さん、ご家庭でも
全然健康そのもので暮らしてます。

冷静に考えてみてください。

一番、農薬が飛散してるのは地域なんです。
朝、みんなSSとか動噴とかでみんな農薬を地域で撒き散らしてます。
農業と縁が無い人と比べると、圧倒的に農薬が付着したり吸い込んだりする率は高いですよね。

でもみんな健康。
お子さんも発達障害の子ばかりではない。
農薬が発達障害を生み出すなら、農家のお子さんみんなそうなってます。
むしろ都会のほうが多いんじゃ無いですか?

この事実です。
農薬が身近な「地元の農家さん家族は生き生きと暮らしてます。」
これで僕の中のハードルが一気に落ちました。
これがその内容です。

農薬は環境に悪いのか?

当時の僕の農薬に対する説

そこからさらに深掘りしていきますが、それが続いてお話しする
当時の僕の説についてです。

  • 栽培面:山の木は、農薬無しで育ってるから使わなくても大丈夫
  • 健康面:農薬がかかってる小売の食材は体に悪い
  • 環境面:ハチや土が汚染されてしまう

ひとつずつ見ていきます。

栽培面:山の木は、農薬無しで育ってるから使わなくても大丈夫

山の中の木は、農薬無しで育ってるじゃないか?
でも実は、今の品種はすべて人が作り出したもの。
自然のものではないんです。

だから、自然の中で生きられない。
だから農薬が必要だし、人の手で育てないといけません。

人が食べておいしいものが、虫とか菌がイヤがるはずがない。
絶対に食べにきます。
道端にケーキ置いておけば、アリがたくさん来るのと一緒。

この気づきがあり、農薬に対する抵抗が下がりました。
これが、栽培面での理由。でした。

健康面:農薬がかかってる小売の食材は体に悪い

おそらくあなたにとっても、こっちの側面が強いんじゃないでしょうか?

僕は以前、アメリカ産のすももを丸かじりしたら胃がキリキリしました。
よく見てみたら、「洗ってね」って表記あり。
輸入されたものには、収穫後に農薬をかけられるんですね。
たとえ、国の基準値を下回ってても、やっぱ胃がキリキリしました。

「やっぱやばいんじゃない?」

これは異例でしたけど、普段みなさんがスーパーで買った野菜、食べて寝込むことあります?胃がキリキリなったりします?

スーパーの、野菜はちゃんと農薬かけて育ててあります。
けど大丈夫ですよね。
寝込むことがないければ、害はありませんので、そういった農薬を使用した野菜類でも食べて大丈夫なんですよ。

農薬を使わなかった玉ねぎ

「いや、蓄積されるとやばいって」

主食のお米これまで食べ続けてきて、どうです?
50〜60年間近く食べ続けてきてどうです?
蓄積されてます?悪影響あります?
なおさら、除草剤も使ってますよ。
でも影響ありませんよね?

ここから分かるように、日本国内での散布濃度なら大丈夫です。

もちろん、過敏症のかたもいらっしゃいますので
そういう方はあまり農薬が使われていないものがいいと思います。

そうは言ってもさ

「いや、やっぱそういう影響が少なからずあるなら農薬は使わないほうがいい」
「過敏症の方で症状でるならやばいでしょ?」
これ、タバコ吸ってる人に聞いてみてください。
「タバコは百害あって一利なし。だから吸わないほうがいい」って言っても
「いや、若いときからずっと吸っててもこの年まで大丈夫だから関係ない」って言うと思います。

僕の論理はこれに近いです。
今まで食べて大丈夫なら、大丈夫。
食べて体調崩すなら、やめたほうがいい。

賞味期限切れの食材、食べて大丈夫なら、大丈夫。
食べて体調崩すなら、やめたほうがいい。

でも、タバコと肺がんとの因果関係ははっきりしてても、病気になる人はいても
圧倒的にお米を食べ続けて病気になる人ってゼロに近いですけどね。


でもね

「いやいや、タバコとか吸ってて体に害があるから、たまには良い食材を食べないといけないんだよ」
その前にタバコをやめるべきですよね。
有機農家さんだったり、無農薬で栽培されてる方がタバコ吸ってる時点で、説得力ゼロですし。

「確かにね。でも自分はタバコ吸わないし、農薬かけていない食材を食べていきたいんだ。」
「年も重ねてきたし、健康のためにそういう食材で過ごしたい。」
「だから、農薬を使ってる野菜とかは食べたくないんだ」

自らのライフスタイルを考えると

なによりも、高血圧の薬飲んでるでしょ?糖尿病の薬、かぜぐすり飲んでるでしょ?
「からががよくなるから薬でしょ?」
でも副作用もしっかり出てますよね。
病院からもらってきた薬には、胃を保護するための薬も一緒についてきたり。
これって、それだけだと自分の内臓を痛めつけるから、胃が痛くなるから保護する薬をもらってる。
スーパーの野菜食べて、胃が痛くなりますか?

市販のかぜぐすりも、副作用で眠くなったりしますよね。
スーパーの野菜を食べて、眠くなりますか?

薬は副作用が出るくらい強い

薬と野菜、同じ口に入れるものであっても、
農薬を使った野菜の方は副作用は出ない。
でも、薬は副作用がでる。
「副作用」って言葉でオブラートに包んでますけど、毒の作用ですからね。体に悪影響が出ることですからね。


農薬って蓄積されるでしょ?

「いや、でも農薬は体内で蓄積されるし」

かぜぐすり、痛み止めのくすり、数ヶ月ずっと飲み続けてると効かなくなりますよね。
でも普段の食事で、もし農薬が体内で蓄積されるとしても、悪影響はありません。
薬のほうがもう体内で耐性ができあがっちゃってるわけです。

体にすぐに効果があらわれる薬って、強力です。
かたや、スーパーの野菜を食べても体に悪い作用は出てこない。ゼロに近い。

やっぱり抵抗あります

「でも、やっぱ抵抗あるな…」

あなたは農業やってるんで、農業に置き換えてみましょう。
こうとらえると良いと思います。
いつも飲んでる高血圧の薬、これが農薬。
いつも飲んでるビタミン剤、サプリメント、これが化成肥料。
その立ち位置だと、農薬や化成肥料に親近感持ちません?

朝昼晩って何種類も薬飲んでて、自分自身が薬漬けになってるのに、薬漬けじゃない食材を欲しがる。
農薬が体をボロボロにするって言いながら、タバコを吸っている。
まず飲んでる薬をやめましょう。タバコをやめましょう。
でもやめれないでしょ?
必要でしょ?
じゃあ、農薬も必要だよね。
副作用が出る飲み薬よりも、副作用が出ない小売の野菜のほうがよっぽど安全です。

減農薬でそだてられたすもも

それでも抵抗がある

「でも、それでも抵抗ある…」

もちろん、農薬もじゃぶじゃぶ使うのは僕も抵抗あります。
飲み薬もそうですけど、一番大切なのは「適量」
使いすぎるのはNG、でもここぞというときには頼る
このバランス「適量」がいいと思ってます。

こんなとき、どうする?

例えば
あなたの大切は人にガンが見つかった。
まだ初期で放射線治療をすれば100%助かる。
抗がん剤を飲めば命を落とさない。
どうします?
「いや、副作用がでるような体に悪いのはこの人にやらせたくない」
だから、死ぬのを待ちます。諦めます。
って人います?

くだもの農家の姿勢

特に僕らくだもの農家は、畑の木をとても大切に育てています。
でもあるとき、カイガラムシがびっしりだ!
放っておけば木が枯れてしまう。
でも農薬散布すれば、この先もみんなを笑顔にするおいしいくだものを実らせることができる。
どうします?
そりゃ散布しますよ。

「いや、木の生命力を信じて、カイガラムシに打ち勝ってほしい。」
これってガンになった人に対して、
「いや、この人の生命力を信じて、ガンに打ち勝ってほしい。」
って何もしないでいるのと同じです。

だから農薬を使ってます

つまり何がいいたいか?っていうと、
僕らくだもの農家は、それだけ木に対して愛情を持ってます。
だから農薬は使います。

長くなりましたが、これが2つ目の・健康面での理由でした。


環境面:ハチや土が汚染されてしまう

結論からいうと、
これはあると思います。

土が汚染されてしまう

ただし、規定量を超える場合です。
ただ実際に15年近く農家やってきて、土が汚染されてしまうっていうのは、
よほど濃い農薬とかを地面に撒きちらすとかしないと、無いと思ってます。
でも実際に農家さんが希釈倍率適当にやって濃くなっちゃって、それが問題になったケースがあります。

農薬をつかっている

ハチとか昆虫に関して

影響はあると思います。
実際に僕の経験談ですが、
当時、農業生産法人にいたときに、葡萄棚の上にかぼちゃをならせる栽培してたんですね。
そのときに蜂屋さんから、受粉用にミツバチの巣をお借りしました。

んで、実際にミツバチがあちこち飛んでいって、その間にはもちろん農薬散布とかしなかったんですよ。
でも、「これで受粉おわり」って思って、蜂屋さんに巣箱を返した数日後、ハチがみんな死んじゃってたっていうんですね。

社長ふくめ「何でだろう…?」って考えたんですよ。
「他の畑から農薬がドリフトしてきた?」
「SSは遠くまで飛ぶからなぁ」
って。
でもそのときは原因不明。

考えてみると

ただ、今思うのは「浸透移行性」の農薬のせいなのかな?って思ったりします。
葉や根から吸収されて、作物の体内中にひろがっていくこと。
ネオニコチノイド系はまさこれで、アドマイヤーを初期のころ使ってたからかな…って。

なので、ここは引き続き生産者側は注意しなければなりません。

これが3つ目・環境面:ハチや土が汚染されてしまうという内容でした。

終わりに

いかがでしたか?

農薬は確かに使わないに越したことはないですが、適量で使っていくことが大切かと考えます。

こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
参考になりましたら幸いです。

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ご覧いただきまして、ありがとうございました。

written by 農業、始める

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