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畑があちこち離れてるのは逆にメリット

畑があちこち離れてるのは逆にメリット1

「畑の話がきても、遠くだったりして借りるかどうか迷うんだけど…」
「でも畑やらないと、売上にならないし、遠くても借りるべきかな?」
って思ったことありません?

自分もそうでして、結構悩みますよね。
「本当は畑が1箇所にあれば楽なのに…効率的なのに」
って思ったり。
実際、僕のやってる畑はあちこちありますんで。

今でこそ、15年近く農業やってきたから気づきましたが、
実は、畑があちこち離れているからこそのメリットというものもあるんです。

今回の内容を聞いていただくことで、あちこち畑がはなればなれになっている弱みを強みに変えて、
あなたの理想とする農業が出来るヒントになればとおもってます。

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畑が離れてるメリット

先に結論をお伝えしますと、

  • リスクを分散
  • 作業をずらせる
  • 味方が増える

ひとつずつ、みていきます。

リスクを分散

どういうリスクか?というと自然災害のリスクです。

具体例

例えば、台風が来たとき、Aという地域の畑では雨で割れてしまっても、
離れたBという地域の畑は大丈夫だったみたいなことです。

実際、僕は就農2年目で経験していまして、
どんな経験だったかというと、
石和っていう地域ですももを最初栽培していたんですね。
で、離れたところ、境川っていう地域でもすもも畑を当時借りました。
距離にして軽トラで15分ぐらいかかるんですけど、
まあまあ遠いです。
でもその当時、嫁になる前の嫁が「一緒に農業やる」ってことになって焦ったんですね。
「一年目でなんとか自分ひとりでも食べていけるかどうかなのに、2人分稼がないといけないのか」って。
そして寒い冬にすもも畑で剪定しながらも、市役所へ行って農地借りたい申請出したり、周りの農家さんに
「畑どっかありませんか?」なんて聞いてました。


そんな中

市役所から電話がありまして「菊島さん、すもも畑を貸したいって言ってる人がいますけど、
ちょっと遠いんですよね。それでも話聞いてみます?」
って言われたんで、僕は迷わず「行きます!」って、その地域の農業委員さんに挨拶して畑を案内してもらって借りました。
その年、春先にかなり暴風が吹いたんです。
木はゆれる
しかも摘果したばかり
傷になる?落ちちゃう?か心配でした。

翌日行ってみたら、もともと借りていた石和の畑のすもも畑は傷だらけ。ほぼB品
新たに借りた車で15分かかる境川の畑もおんなじかな?って思ったら、無傷
ここで気づいたのが、「遠く離れていると、こういういいこともあるんだ」
「離れているからこそのメリットあるね」
って思いました。

これが傷ではなく、実が落ちてしまっていたらそもそも出荷することも出来ない。
けど、遠く離れているところに畑があったから出荷できるものがある。
その安心は大きいです。

これが同じ石和地域、畑隣同士だったら、2枚の畑ともすべて傷、B品扱いになっていたと思います。

これが、畑が離れてるメリットの1つめ、リスクを分散という内容でした。

畑があちこち離れてるのは逆にメリット2

作業をずらせる

果樹特有の話になりますが、同じ時期に同じ作業をしなくてもいいってことなんです。
離れているからこそ、そこには若干の標高差、早場遅場の違いがあらわれてくれるんですね。

具体的には?

もともと借りてた石和は街中にある畑だったんで、結構あったかかったんです
でも新たに借りた境川というところは山間地でして、そこにはちょっと標高差もありました。

ですので、同じすももで同じ品種であっても、生育差があったんですね。
早場の石和ではすももの花が満開でも、遅場の境川ではまだ満開になってなかったり、
「あと5日後ぐらいで満開かな?」って。

ここで5日間の差が生まれるんで、授粉作業もちょっとずれてくれる。
これがかなり、ありがたかったです。


同じ地域内であっても

また、地域が違くなくても、同じ地域内であっても生育差が生まれることもあります。
それはどんな場合か?というと、

  • 道路沿い
  • 南斜面
道路沿い

コンクリートで舗装されている2車線の道路沿いにある畑ですが、
これは農道よりも生育が早かったりします。
なぜなら、道路の照り返しがあるからです。
道路の熱によって、生育が早まって生育が早いというものです。

もちろん道路沿いにある木が特にそういう影響受けやすいですけど、
まわりが農道の畑よりも生育が進んでいる印象をうけます。

南斜面

山間地であっても、南向きの斜面の畑は生育が早いです。
やはり太陽は南側に昇っていくせいか、直に熱を受けやすく、
生育は早まります。

太陽光パネルとかも、真っ平じゃなくて斜めに設置してありますよね。
その原理です。

また、斜面の具合もなだらか、ゆるやかな傾斜であっても影響します。
僕の畑がそうでして、そこまで斜面じゃないんですね。
脚立のかけかたをそこまで気にしなくてもいいような傾斜地なんですけど、
それでも同じ地域の他の畑よりも、断然生育が早かったりします。

この2点が、同じ地域内であっても生育差が生まれる条件の内容でして、
以上が、畑が離れてるメリット2つめ、畑が作業がずらせるという内容でした。

畑があちこち離れてるのは逆にメリット3

味方が増える

その地域ごとにいろんな農家さんがいますので、付き合いが増えて、
応援してくれる人、理解がある人が増えます。

そうするとどうなるか?というと、畑の話だったり出荷の話、こうするといいよっていう農作業の話だったりが
多くなるんですね。
結果として、畑もどんどん広がっていきましたし、
いろんなケース、地域ごとのケースでの農作業を習得していけます。
僕が実際経験してます。

これが1つの地域だけですと、その地域内でしか畑の話はこないし、農作業のtipsが入ってこない。
なので、いろんな農家さんと話してても、
「その地域ではそのやり方はいいかもしれないけど、
他のこういう地域だとダメだろうな」ってことが見えてくるんですね。
そう思っても、その農家さんには言いませんが…

また、多くの味方してくれる農家さんがいると、何か困ったときに相談できるのもいろんな人に対してできます。
Aさんは厳しくても、Bさんは大丈夫だったり。
いろんな人に助けられながら僕もやってきました。

これが畑が離れているメリット3つめの、味方が増えるという内容でした。


まとめ

いったん話を振り返っておきますと、
畑が離れてるメリット

  • リスクを分散
  • 作業をずらせる
  • 味方が増える

ここまで聞いて、「あちこち畑が離れているのも逆にメリットもあるんだね」って思われたかもしれませんが、
「でも、そうはいってもやっぱ限度はあるでしょ?」
「極論、県外まで畑を借りるようなもんでしょ?」
って思ったりしますよね。

ですので、僕の中でどこまで離れた畑を借りるか?には、線引きがあります。
それが何か?というと、それが2つ目のチャプター、どこまで離れた畑を借りるか?の
内容に入ってきますが、

畑があちこち離れてるのは逆にメリット4

どこまで離れた畑を借りるか?

僕の線引きは2点あります。それが

  • 川まで
  • 20分以内

ひとつずつ、みていきます。

川まで

川より向こう側の畑は借りないでおこうと決めてます。
なぜか?というと、橋が渋滞するから。
農家の貴重な朝の時間帯に、橋ってめっちゃ渋滞するんですよ。
橋の長さってのは、車が20台以上渋滞するような長さです。
なので、ちょっとその辺の小川の橋とかは関係ないです。

だから急いで収穫しなきゃってときや、防除しなきゃっていう貴重な早朝に
渋滞に巻き込まれたらたまったもんじゃないんで。
これは実際に僕が経験したことです。
もう懲りてしまって、絶対に川向こうまでは畑借りないでおこうって決めました。

ここまで聞くと、「普通の道路だって渋滞するでしょ?」って
思われるかもしれませんが、
迂回できたりするじゃないですか。
でも川向こうへ行くための迂回路って、橋しかなくて、どうしてもそこにみんな集中するから渋滞するんですよね。

これがどこまで離れた畑を借りるか?の線引き1つめ、川までの内容でした。


20分以内

車で20分も走れば、結構遠くまでいけますよね。
僕のなかではこれぐらいがちょうど限度かなって思ってます。

昔、山梨の勝沼のワイナリーの方とお話ししたとき、遠くに圃場があって45分かかるとのことでした。
(エピソード)
逆にいうと、そこの地域にある程度、畑の枚数があればいいんですよね。
一軒の農家がやれるぐらいの畑の面積がその地域にあれば、1日中そこで農作業できますし。

これがどこまで離れた畑を借りるか?の線引き1つめ、川までの内容でした。
以上が2つ目のチャプター、どこまで離れた畑を借りるか?の内容でした。

まとめ

どこまで離れた畑を借りるか?
僕の線引きは2点あります。それが

  • 川まで
  • 20分以内

ここまで聞いて、せがれさん、親元就農された方は「いやいや断然近くに畑があったほうがいいって」
って思われると思います。
確かにそうなんですよ。
断然近くに畑があったほうがいいです。

でも新規就農者にとってみたら、そんないい条件でまとまって手に入るって、なかなか難しかったりするわけです。
そんな就農者の中には、運良くまとまって手にいれることもあるんですね。
それはどういう場合、畑がまとまって手に入るか?というと、これが次の3つ目のチャプター、就農者が畑をまとめて手に入れるには?
に入っていきます。


就農者が畑をまとめて手に入れるには?

  • 居抜き
  • ターゲットを決める

居抜き

もう、一軒の農家さんの後継になることです。
別に養子縁組になれって言う話ではなく、「もう農業できない。だれか全部引き継いでくれないか?」っていう方に対して「入り込む」と。
僕も最初はこれでした。
自然と地主さんの屋敷ちかくに畑がありますので、まとまってるんですね。
とても効率的に動くことができました。

これが、就農者が畑をまとめて手に入れるには?の1つ目、居抜きという内容でした。

ターゲットを決める

例えば、ある地主さんから1箇所、畑を借りるとするじゃないですか?
で、屋敷近くの畑だったと。
となれば畑がまとまる可能性が高いです。
なぜならば、屋敷まわりに地主さんの畑がまとまってることが多いからです。

その地主さんをターゲットにして、一生懸命に畑を管理していれば、「この人には安心して任せそうだ」ってなって、
「ここもどうかな?」って畑の話がきて、それはもう屋敷まわりにありますんで、自然と畑が近くなって、
これを繰り返していけば畑がまとまってきますよね。

別に屋敷近くの畑でなくても、地主さんの畑がまとまっている事実がわかれば、
そこを一生懸命やると、信頼が生まれて、自然と話が出てきます。畑がまとまってきます。

これが、就農者が畑をまとめて手に入れるには?の2つ目、ターゲットを決めるという内容でした。

以上で3つ目のチャプター、畑をまとめて手に入れるには?の内容でした。

まとめ

振り返っておきますと、
就農者が畑をまとめて手に入れるには?

  • 居抜き
  • ターゲットを決める
    でした。

終わりに

いかがでしたか?

こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
あなたにとって、僕のこれまでの学びや経験、考えが参考になれば幸いです。

それではまた別のコンテンツでお会いしましょう。
終わります。 

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ご覧いただきまして、ありがとうございました。

written by 農業、始める


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