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農業を始める前に読んでおきたい本5選

農業の本

みなさん、農業を始める前に読んでおきたい本を知りたくありませんか?

農業をやるぞ!って気持ちになっても「何を勉強したらいいんだろう?」って思いませんか?
そこでネットで農業のこと調べたり、本を読んでみたりすると思いますが、
圧倒的に内容が濃いのは本なんですね。

想像してもらえるとわかりますが、本一冊280ページの文章量を、
スマホ画面で読めますか?PC画面で読めますか?
無理なんですよ。本の方がいいです。

僕も就農当時、年間おおよそ100冊くらいを農業しながら読んでました。
その中で、「これ、農業始める前に読んでおいたらよかったなぁ」っていう本にも出会うわけですよ。

ですので、今回の内容を聞いていただくことで、これから農業始める方がより先を見越して農業力がつく人になることができます。

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「農業始める前に読んでおきたい本5選」

まず挙げていきます。

  • カキの多収栽培 安定3トンどりの技術と経営
  • ミネラルの働きと作物の健康
  • はじめの一歩を踏み出そう
  • ザ・サンキューマーケティング
  • 人を動かす

お断り

それではひとつずつ、見ていこうと思いますが、
はじめにお断りしておきます。

今回これから農業を始める方にぜひ読んでもらいたい本を5つ選びましたが、
そのうち、農業の本は2冊だけなんですね。
残り3冊はビジネス本です。

なぜ、ビジネス本も?

というのも、先ほど僕は就農当時、本をめっちゃ読んでたって
いいましたが、ほとんどがビジネス本なんですね。

農業の本で栽培系は、とりあえず知りたい内容のタイトルを選べばいいだけなんで、
似たような本であっても中身に大差ないです。
なのでシンプルに選びやすいんですよ。

ただ、これだけは読んでおくといいぞ。と自分の子供が農業し始めたときに読ませたい本を選んでいたら、ビジネス本が結構目についてて、
農業していく上でこの考え方、姿勢をぜひ知っておいてもらいたいと思えたんですね。

なので、ビジネス本も含めて紹介していきます。
それではひとつずつ、見ていきます。

農業の本の挿絵

1冊目「カキの多収栽培 安定3トンどりの技術と経営」

これはどういう本かというと、「剪定と農業経営」の本です。
で、カキの本なんで、くだもの農家さん対象になっちゃいますけどね。

どんな人おすすめかというと、
「剪定の基礎を学びたい方」と「農業経営をもう一歩進めたい方」です。

なんで、「剪定の基礎を学びたい方」向けなの?
というと、この3トンどりの技術って、ほぼ剪定の仕方なんですね。
剪定がいかに重要で、奥深い世界なのかを教えてくれます。

くだもの農家みなさんにおすすめ

「自分、カキは栽培してないから関係ないよ?」
って思われるかもしれませんが、
剪定の本質は一緒なんで、十分勉強になります。

あと、他の剪定の本を読んでみると、結構内容が固かったりして教科書っぽいんですよ。
でもこの本は、著書の小ノ上(おのうえ)さん主観で書かれているんで、
話を聞いているような文体なんで理解しやすいです。

以上が、「剪定の基礎を学びたい方」向けの理由でした。
次に「農業経営をもう一歩進めたい方」向けの理由ですが、
むしろ、僕はこっちのほうに関心がいっちゃってました。

農業経営の手法に親近感

ただ「柿の栽培ってどんななんだろう?」って思って本屋で手に取ってみて、
「なんだかザ・農家、頑固一徹的なお爺さんだなぁ」って思って読んでみましたが、
ただの頑固一徹な農家ではありませんでしたよ。

柿の栽培はもちろんですが、その他の農業のやり方、「こうやって農業やってますよ」っていうほうがぶっちゃけ価値あります。
そっちばっか目がいっちゃってて、ひさびさに農業の本でテンションが上がったのを覚えてます。

もちろん、アグリビジネス系の本もめっちゃ読んできました。
ただ、かなりの企業体の例なんで、実感が湧かないんですよね。

経営規模がちょうどいい

でも、この本の内容は個人レベルから「農業経営をもう一歩進めたい方」にとって
ちょうどいい規模感なんですね。
めったに無いです。こんな本。

「じゃあ具体的にどんなところがいいの?」っていうと、
農業経営を安定させるための考えや、販売に対する考え方に価値あります。

もちろん、そんな考え方好きじゃ無いってかたもいらっしゃると思いますが、
こういう考え方もあるんだなぁって触れることが大事です。

人の考え方に触れることで、自分の視野が広がります。
ある年の売上と経費も細かく書いてありますんで、ぜひ読んでみてください。

以上が、
1冊目「カキの多収栽培 安定3トンどりの技術と経営」でした。

農業の本のカバー写真

2冊目「ミネラルの働きと作物の健康」

これはどういう本かというと、
「肥料に含まれているミネラル(無機肥料)」の本です。

どんな人おすすめかというと、
「NPKはもちろんFeとかMoとかSとか、どんな効果があるのか知りたい方」です。

なんでそう思うかというと、
もうひとつずつの元素の働きを細かく解説してくれているんですね。

かつ、重要なのは読みやすい内容です。
論文のデータを紹介しながらメカニズムを解説してくれてまして、
ちゃんと科学的な根拠で信頼性もあり、そこまで固く無い文体なので一気に読んじゃった記憶があります。

手元に置いておきたい

もちろん、人によってはちょっと固いかもしれません。
ですが、全て読もうとせずに辞書的な使い方もできます

各元素ごとにチャプターが分かれているんで、農作業中に気になってた元素だけを
あとで読み込んでみる使い方もできます。

手元に置いておくだけでも、心強い一冊になると思います。

以上が、
2冊目「ミネラルの働きと作物の健康」でした。

農業を始める前に

3冊目「はじめの一歩を踏み出そう」

ここからビジネス本になります。

これはどういう本かというと、
サブタイトルにもある、「成功する人たちの起業術」って書いてあるように、
「起業するときに役立つ考え方や方法、進め方」の本です。

どんな人おすすめかというと、
「ゼロから始めて、雇用も考えている方」「小規模でも、人に作業をお願いしたい方」です。
小規模とはいいつつも、フランチャイズをお手本にするなどある程度大きな規模感で書かれていますけどね。

ただただ読みやすい

なんでこれがおすすめかというと、
まず読みやすさです。
こういった海外のビジネス本あるあるですが、物語で説明していくんですね。
つまり会話形式で進んでいくんで、小説を読んでいる感覚で学べます。

また、ゼロから起業していくための心得や、その先に待ち受けているフェーズなどが具体的なんで、本の中に没入できるんですね。

ちょうど、この本と出会ったときは就農したてでして、ゆくゆくは雇用できる規模感にしたかったので、とても参考になりました。
世の中の会社の仕組みだったり、組織のあり方、起業する人の素質、マニュアルの大切さなど学びました。

農業に適した「マニュアル」の考え方

でも、「農業ってマニュアルは必要ないでしょ?」だったり、
「自然相手だから意味なく無い?」って思ったりするかもしれません。

確かに、作物ひとつずつは違うので、工場や飲食店のようなマニュアルは通じません。
この本で言っているマニュアルは、「考え方」のマニュアルなんですね。

物語の途中で、おばさんがパイの焼き方を例に挙げているんですけど、
どんな条件であっても「いちばんいい方法を知っている」から、おいしいパイを焼けると。
「こういう場合はこうした方がいい。」とか
「ちょっとこんな感じだから、こうしよう。」とか。

これどういうことかというと、手法のマニュアルではなくて「考え方のマニュアル」なんですね。
これまさに、農業にも通じると思うんですね。

農業での例だと

あのひとは、どんな年でも美味しいものをつくるよね。
っていうベテラン農家さんとか、
毎年条件も変わるし、目の前の生育状態、形も違うけど、いつもおいしいものをつくる。
なぜか?
この人も
「こういう場合はこうした方がいい。」とか
「ちょっとこんな感じだから、こうしよう。」とか。
知らず知らず自分の中にルールがあるんですよね。
このルールがマニュアルなんです。
職人さんや料理人にも通じますよね。

何回も読んだ一冊

他にも事業行っていく上で大切なことがまとまってるんで、おすすめです。
実はこの本が、実は僕が一番最初に出会ったビジネス本でして、ビジネス本の沼にハマっていったきっかけでした。
10周くらい読み直してたり、スポット的に辞書代わりに読んだりしてた大事な一冊です。

以上が、
3冊目「はじめの一歩を踏み出そう」でした。

風が強かった日

4冊目「ザ・サンキューマーケティング」

これはどういう本かというと、
「SNSの重要性を教えてくれる」本です。

どんな人おすすめかというと、
「自分の農園ブランドを育てたい方」「お客様と繋がりたい方」です。

なんでこれがオススメかというと、
特にゼロから農業を始める方は、知名度ゼロですよね。
でも今の時代、SNSがあってこのツールを使っていけば知名度が上がっていく。
ファンを増やしていけるので、将来のお客様に対して投資していく考えが身につきます。

SNSをどう使う?

これどういうことか?というと、
例えばSNS始めたてのときって、
ツイッターだったら時間かけてツイート考えたり、1日にたくさんツイートしたり、
インスタだったらストーリーあげまくりだったり、映えるもの取ったり、いいねしまくりますよね。

動画なんて3、4時間かけて撮影編集して一本あげて、それを週に5回やって、
でもフォロワー3人みたいな、登録者5人みたいな感じで、普通だったら
心折れますよね。
「あぁ、しんどい」みたいな。

SNSをどう活用したか?

でも、この著者のゲイリー・ヴェイナチャックさんって
1人ずつのツイートに対して100%満足いくリプ返したり、
1人に対して心の結びつきを強くしていったんですよ。
それを何時間もかけながら無償でやるわけですよね。

でもSNSの特徴って、口コミじゃないですか?
一億総監視社会になっていて、1人に対しての対応がまずかったら
広まりますよね?

これが昔でいう、ムラ社会と一緒なんですね。
悪い噂は一気に広まる。

世界がムラ化した

逆にいうと、1人1人に対してgiveし続けると、評価が上がり、口コミで広がり、
それがまわりにまわって自分に戻ってくると。

みなさん、子供のころに「おてんとさんが見ているからね」って言われたりしませんでした?良い行いをしましょうと。
これが精神論じゃなくて、現実の技術、SNSで成り立っているわけです。

ネットも現実も同じこと

つまり、ひとりひとりに対して親切にしていると、自分に戻ってくる。
ひとつひとつの投稿の積み重ねが、自分に戻ってくる。
そういう仕組みを目にみえるようにしたのがSNSなんですね。

確かに時間はかかるし、労力もかかりますが、
これって現実世界でも人から信頼されるには、時間も労力もかかるのと一緒ですし、
現実世界では自分のいる地域限定ですが、SNSは全国に広がりますよ。

やらない手はないです。

本で調べてみる

でもここまで聞いて、
「ブランドは上がるかもしれないけど、売上とかにつながらなくない?」
って思われるかもしれません。

ここでひとつ、みなさんに質問しますが、
たとえば軽トラが故障してしまったので、修理に出したいと。
そのときに2つ選択肢を用意してみると、
どちらも技術力・価格は同じとして
ひとつ目は「よく知っている人の修理工場」
ふたつ目は「まったく知らない人の修理工場」

みなさんどちらに出したいと思いますか?
ひとつ目の「よく知っている人の修理工場」ですよね。
でも不思議ですよね。
他は大差ないのに、知ってる人にお願いしたくなる心理。

だからSNSを使う

これこそ、SNSでブランドが上がっている人に当てはまります。

どういうことか?というと、
常日頃、接しているコンテンツだと親近感が沸いたり、興味をもったり、ファンになったりしますよね。
テレビでもなんでもいいです。
いつもコンテンツで見ている人が、「お馴染みさん」になってくると、
一方的に親近感が湧いてくるんですよね。

ご近所さんであっても、あまり話しない人だとしても、いつも見かけるから親近感が湧く。
この状態と一緒で、SNSでフォロワーが多かったりすると、
その発信者に対して親近感が湧いている状態なんですよ。

SNSでそばにいてあげる大切さ

そしてあるときに、「軽トラ、修理したいなぁ」ってなったときに
日頃接しているコンテンツ、フォローしているコンテンツが「整備士さん」だったら
お願いしたくなりますよね?
もちろん、持って行かなきゃいけないんで、このケースは近くじゃなきゃいけませんが。

ふとしたときに、思い出してもらえる立ち位置にいられるのが、
ブランド力であり、SNSで可能であり、
結果、仕事にもつながっていくんですね。

体験談

僕の体験談をお話しすると、
YouTube始めたとき、ただ「すももの栽培」とかやり方をアップしてたんですね。
で、すもも収穫のときに自分で食べたと。
そのコメントに、「すもも買いたいです!どこで買えますか?」って来たんです。

ここで重要なのは、「すもも売ってます」ってことを一切発信してなかったことです。
すももの注文待ってますなんて、一言も言ってないのに、そういうコメントがつくって不思議じゃないですか?

これがまさに、SNSで自分との親近感を覚えてくださったからこその結果なんですね。
この状態をパラソーシャル関係っていいまして、見ている相手が一方的に親近感を抱く状態です。

インフルエンサーだから?

「でも、それってインフルエンサーだから出来るんじゃないの?」とか
「フォロワー多いからでしょ?」とか
「自分なんて全然少ないし…」とか
思われるかもしれません。

確かに、フォロワーが多いとそういった機会が多くなるのは事実ですが、
僕のこの体験談とか、チャンネル登録者は200人ちょっと超えるぐらいでしたからね。

全然いけるし、可能性ありますんで、これから農業始めたてって方はSNSの活用はやったほうがいいと思ってます。

もっと知りたいという方は、ぜひ、この本を読んでみてください。
もちろん、この方ほかにも本を出してますんで、興味ある方は読んでください。

以上が、
4冊目「ザ・サンキューマーケティング」でした。

農業の本で見たすもも

5冊目「人を動かす」

僕が一番おすすめしたい本です。
本当に読んでもらいたい。
そしてみんなの人生がよりうまくいってほしいと思います。

これはどういう本かというと、
「人との付き合い方を教えてくれる」本です。

どんな人おすすめかというと、まさにタイトル通り
「人を動かしたい方」です。

人間関係をよくする本

農業をやっていく上でも、地域でクセつよな農家さんだったり、取引先さんだったりと付き合うことが多くなってきます。
しかしですよ、
目の前の相手を、自分が思うように動かせるようになったら、かなりすごくないですか?
催眠術をかけたかのごとく動かせるというか、
どんな相手でも意図した方向に話をもっていけるようになったらどんだけ楽かと思いませんか?

「いや、そんな魔法なんてないよ」と思われるかもしれませんが、
あるんですよ。
それがこの「人を動かす」です。

人生に刻まれた本

おそらくかなり有名な本なんで、ご存知の方も多いかと思います。
デール・カーネギーさんといる方が書いていまして、
他にもいろんなシリーズがありますが、
まずは「人を動かす」がおすすめです。

これこそ10周は読んでますし、大事な箇所を折ったり、線を引っ張ったり、
専用のメモ帳をつくって写経するぐらい惚れ込んだ本でした。

初版が1999年なんですけど、人との対人関係の本質を見事に表しているんで、
全く色褪せない内容です。2008年で第44刷です。

ちょっと目次だけでも紹介しますと、

  • 人を動かす三原則
  • 人に好かれる六原則
  • 人を説得する十二原則
  • 人を変える九原則
  • 幸福な家庭をつくる七原則

と、すごいです。

人生にとても役立つ

この本だけで、人生がかわった方もいると思います。
それぐらいの内容ですし、僕の人生でも体に刻まれた一冊です。
もちろん、これでかなり対人関係は良くなりました。

もともと自分は小学校のころからずっと「聞き役」だったんですね。
ずっと友達の話を延々と聞いたりする側で、中学、高校、大学もそうだったんですが、
就農当時にこの本に出会って、さらに拍車がかかりました。

結果、メイン取引先で、当時の社長と話してても、「お前と話してると気分がいい」って太鼓判押されたり、
お世話になってる取引先の方、何名かからも
「なんか話しちゃうんだよね」とか
「話できて楽しかった」など
お言葉を頂いてます。

そうして、僕は自分の理想の形に話を誘導して、お仕事を進めていったこともあります。

相手のことをいかに考えられるか?

ここまで聞いて、「話を聞くってことが大事なのか?」って
思われるかもしれませんが、
もちろん「聞き上手」になることも一つの要因です。

けどやはり大事なのは、「相手のことをいかに想えるか?」ということです。
「どんだけ目の前の人のことを、とことん考えられるか?」ってことが
すべてに繋がっていきます。

もちろん、すぐには身につくことはできないにしても、
その心がけで自然とそういう人間性になっていくと思います。

僕自身、昔は意識してやってましたけど、
もう今では自然なふるまいの中に、おそらく組み込まれていたりすると思ってます。

その実際の手法が、この350ページの中にふんだんに詰め込まれているんで
本当に読んでもらいたい。
自分の子供が高校卒業したら、絶対に読ませようと思ってます。
絶対に人生うまくいきますから。

以上が、
5冊目「人を動かす」でした。

農業の本で見たことがある車

まとめ

ここで一旦、ふりかえっておきます。

「農業始める前に読んでおきたい本5選」
をまず挙げていきます。

  • カキの多収栽培 安定3トンどりの技術と経営
  • ミネラルの働きと作物の健康
  • はじめの一歩を踏み出そう
  • ザ・サンキューマーケティング
  • 人を動かす

ということです。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
参考になりましたら幸いです。

「もっと、農業に夢中になっちゃおう。」
みなさんに、もっと、農業に夢中になっていただきたい想いで、
いろんな農業に関する情報発信をしています。
【ゆびあぐり】のSNS一覧
https://lit.link/yubiagri

ご覧いただきまして、ありがとうございました。

written by 農業、始める

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