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農業法人のブラックさが、逆によかった件。

農業法人がブラックで疲れてる人

「農業法人で働いてみたいけど、ブラックだったりするかな…?」
「いきなり独立は無理でも、最初に農業法人ってどう?」
って思ったり、悩んだりしてませんか?

実際に農業法人に入ったら、一気に目の前がモノクロに変わりました。
「え、こんなに働くの?」
「休めないの?」
「けっこうしんどい」

こんな話を聞かされると、
「農業法人やばい」
「自分やっぱ無理そう…」
って不安になっちゃいますよね。

でも大丈夫です。

これからお伝えするブラックなところを、あらかじめ知っておいて対処していくことで、
急にダメージをくらうことなく、むしろプラス要素になりえますんで

今回の内容をご覧いただくことで、最終的には立派な農家になることができます。

農業法人を検討しているあなた、実際農業法人入ったら、今ツライんですっていうあなたにとって参考になれば幸いです。

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僕のいた農業法人のブラックなところ

次のとおりです。

  • 5時から21時まで
  • 45日連勤
  • 時給換算420円
  • 休日前に熱がでる
  • お金を請求される

ひとつずつ見ていきますが、
そのまえに、僕のいた農業法人を説明しないと想像できないと思いますんで、
軽く触れます。

僕のいた農業法人の概要

  • 面積:6ha
  • 人数:年間4人、忙しい時2人
  • くだもの栽培:さくらんぼ、すもも、もも、ぶどう、プルーン、干し柿

一人当たり大体平均1.2haを担当してました。
山梨の果樹の家族経営で多くても1.5haぐらいです。
未経験で、いきなりこの規模感で回って行ったんで、
確かに大変でした💦

農業法人でいきいきと働く人たち

5時から21時まで

農業法人の勤務時間です。

  • 朝5時集合、解散21時→いそがしいとき(5~8月)
  • 朝8時集合、解散18時半→ひまなとき(12~3月)

とても長時間労働です。
しかも体を動かしています。

一日中動かしているんで、農業やったことのない僕にとってみたら、とても大変でした。
しかも朝5時集合なんで、それよりももっと早くに起きなきゃいけない。
たまに4時30分集合もありましたし。

どんな1日?

朝4時に起きてご飯食べて、着替えてお弁当持って農業法人に行く。
15分前には絶対だったんで、朝5時なら4時45分に着いて、ミーティングしてすぐ畑へ。
日中は一生懸命、農作業。
畑は19時30分に終えて、作業場戻ってからの、作業日報書いたり、話し合いしたり、
専務の余計な話を聞かされたりして、農業法人から解放されるのが21時。

急いでスーパー行って、500円分で夕飯用と翌日のお弁当用の食材を買って(鳥胸肉とにんにくの芽が多い)
21時45分とかから調理して、2食分作っている間にお風呂のお湯を沸かしておいて、22時15分までに食べ終わって、急いでお風呂に入って、23時までには寝る。
そして翌朝4時に起きて、ご飯食べて…

この繰り返しでした。

農業法人での干し柿

45日連勤

これが最長でした。休みが無いんです。
それでも基本休みは月イチなんで、30日連勤が一年ずっと続きます。
遊びに行くなんて、そんな時間ないです。
休む時間もないです。

「きつくない?」

きつかったですよ。
これ独立した後に思うことなんですが、
自分が主として、事業主としてやる分には全然楽なんですよ。
ただ雇われの身だと、かなりキツいんですよね。
同じ作業であっても、自分でやっているほうが疲れ方が全くないです。


違法じゃない?

ただ、ここまで聞いて、
「そもそも45連勤で、しかも5時から21時までって労基署的に問題じゃない?」
「農業法人は、休みなしでどんだけ働かされるんだよ?法的に問題でしょ?」
思われるかもしれません。

これ問題ではありません。

全くもってクリーンです。
なぜか?

農業における労務管理においては、労働時間や休日など、労働基準法の適用が一部除外されているんですね。
シンプルにお伝えすると、
どんだけ従業員を働かせても、休みなしで働かせても法的に問題はないです。
ただし、ちゃんと最低賃金は守ってね。ってとこです。

しかも年平均労働時間で計算OKなので、農繁期の時給は最低賃金を下回ってても大丈夫なんですよね。
そのぶん、農閑期の時給はやたら高くなるんで、平均したら問題ないと。

だがしかし

しかし、僕のいた農業法人は年平均労働時間で計算しても、最低賃金を下回ってました。
農繁期の時給は最低賃金は下回ってましたし、農閑期の時給も下回ってました。
それが次の3つ目のチャプターです。

農業法人でのブラックさが際立っていた栽培

時給換算420円

僕は月給12万円で、そこから雇用保険だけ引かれて手取りが11万ちょっとでやってました。

ある秋、農業法人の社長が農業経営の講演会を聞きに行ったんです。
んで夕方ぐらいに電話がかかってきまして、
「お前らの自分の時給を計算しておけ」
って言われたんですね。

僕はしっかり自分だけの日誌つけてたんで、
とりあえず忙しい農繁期の1日+ヒマな農閑期の1日をモデルにしました。
平均して月労働時間を算出→この時間で僕の給料を割ったんですね。

そしたら420円ぐらいでした。

もう忘れもしないですね。こんなに低いのかと。

そして、社長が帰ってきて「時給はどうだった?」って聞かれたんで、
僕は「420円です」
って言ったら、社長が
「そんなに低いのか!?」
って。
この社長は大丈夫か?ってそっちのほうが不安になりましたけどね。


休日前に熱がでる

これ1つ目2つ目の長時間労働、休み月イチを聞けばおのずと
「疲れるだろうなぁ」ってのはわかりますよね。
もう疲労困憊なんですよ。

農作業してても、「さすがにだるい」「しんどくなってきた…」
ってなってくるんですが、人間不思議なもんで、
ずっとそのままだと疲れが感じなくなってくるんですよね。
マヒしてきます。

実際の様子は?

そして、月に一度だけある休日まであと1週間の日。
「ああ、休みだ」
って意識し始めたら、だんだん体がしんどくなってくるんですね。

んでだんだんキツくなって、熱っぽくなってきて、だるくなってきて、
そして、休日前に発熱します。
そのまま翌日の1日は寝たきりになって、
また次の日には30日間連勤と。


旅行と同じ

これって、旅行に行ってきて、帰ってきたらどっと疲れが出るのと似ていますよね。

それくらい疲労困憊、つまり体力勝負なところがありました。
体をどれだけ使い切れるかどうかの体力勝負。

外にいるだけでも

あと、農業してみてわかったことは、普段外に長時間いなかったんで、
外に丸一日いるだけで結構疲れるってことでした。
慣れない環境っていうのも加わって、こんな状態を毎月繰り返してました。


お金を請求される

意味がわからないですよね。

やっぱ僕も独立してからいろんな農家さんとお会いしてきましたけど、
癖強な人が多いです。
しかも女性。奥さんのほうが世間からズレてるというか、
農業の女性部とか関わりたくないですもん。

どんな人?

で、僕のいた農業法人でももれなく癖強な奥さんがいました。

旦那さんが社長で、奥さんが専務というかたちだったんですけど、
社長は農業で厳しくて、それは全然理解できてました。
こっちだって農業したくて、将来農家になりたくて入ったわけですし。

予想外だったのが、専務、奥さんのほう。

ことごとく新人から希望の芽を摘み取っては楽しんでましたね。
やはり農業法人だったんで、いろんな研修生を受け入れたり、
農業やりたいという人が来たんですよね。

対応が…

その人たちに対して
「あんた、本当に農業できんの?」
「農業そう甘くはないのよ」
「ま、せいぜいどこまでもつかしらね」
って容赦なく言葉をかけてましたね。

もちろん僕もその洗礼をうけましたけどね。
その精神的に追い詰められて農業辞めてしまうという、そんな人たちを
何人も目の当たりにしてきました。
農業が大変で辞めるならまだしも、人間関係というか他の要因で辞めるって
ホントもったいなくて。

これは社長もよく問題視はしてましたけどね。


こんなことも

そんなある日の仕事おわりのとき、専務が言ったんです。
「あんたたち、ごはん食べて行かない?ちょっと作りすぎちゃったのよ」
って言われたんで、僕らは
「ありがとうございます」
って言ってごちそうになりました。

そして食べ終わって食器を片付けていたら、専務が
「はい、じゃあひとり500円ね」って。

その場一瞬、時が止まりましたね。

んで「お金払うんですか?」って聞いたら、
「何言ってんのよ?当たり前でしょ?あたしが食材買ってきて調理してあげたんだから
それくらいもらって当然じゃない?むしろ500円じゃ普通じゃ済まないわよ」
確かにそうなんですよね。
食材は専務が買った。
調理は専務がした。
だけどね…

ここからわかると思いますが、小学生のヘリクツですよね。
理屈だから確かにそうなんですけど、世間から外れてる理屈を通してくる癖強な人でした。

こんなひと、いますんで気をつけましょうね。

農業法人がブラックでも頑張る人たち

農業法人のブラックをプラス要素にかえる考え方

ここまで聞いて、
「こんなブラックのどこが良かったの?」
「よくそんなとこ、すぐに逃げなかったね」
って思われるかもしれません。

これなんでか?っていうと、僕の中でずっとある考え方があったからなんですね。
どういう考え方か?っていうと、
「鍛えられる」
ってことなんです。
この思考を持つと、頑張れます。

結果論ではありますが、僕は
「この農業法人ブラックさがあったおかげで、独立後も農業ができた」と思ってます。


どんな感じで?

具体的にひとつずつ見ていくと、

5時から21時までの場合

農繁期はホントこれなんで、むしろ独立してからのほうがもっと働いてると思います。
たまに睡眠時間2、3時間ってときもありましたが、今ではそこまでではないです。
むしろ体力的にちょっと楽になってます。
これ、農業法人のブラックを経験してたからこそ、何の違和感もなくやれたんですね。
農繁期はとにかく忙しいです。

45日連勤の場合

さっきのと同じです。
これも農業法人のブラックを経験してるんで、全然問題なくやってます。
むしろ、前半でもお伝えしましたが、自分でやりだすとその疲れ方って全然楽なんですよね。
好きな趣味を毎日やってるようなもんなんで、ぜんぜん毎日休みなくできます。

時給換算420円の場合

これが一番効いたのは、独立した1、2年目ですね。就農でいうと3、4年目ですかね。
畑もそこまで無いし、売り先のJAのみだったんで今で見ると手元に残るお金は少なかったです。

でも、そうはいっても、農業法人にいたときと独立したときの手元に残るお金が、同じぐらいだったんで、
むしろ嬉しかったぐらいですね。
ひとりでもいけるぞ!って思えて、そこからどんどん畑増やしたり、売りに出かけたりしていきました。

休日前に熱が出るの場合

これは体力面ですよね。
いまでは休み前日に熱が出るってことは無いですし、農業できる体力も農業法人時代についたのかなって思います。
法人のブラックのおかげで、体力面はかなり自信がつきました。
農業できてます。

お金を請求されるの場合

農業してていきなりお金を請求されることは無いですが、
そんな理不尽な人、たとえば地主さんだったり農家さんはいたりします。
ただ、そんな人とも農業法人の専務と比べるとかわいいもんなんで、
まったく問題ないです。
鍛えられました。


終わりに

いかがでしたか?

どんなにブラックでも、キツくても、この考え方があれば自分の成長を実感できると思うんですよね。
むしろ一番ツラいのは、プラスでもマイナスでもない、なんとなくやってますってことじゃないですか?
何も成長できない。っていうのが一番残念な気がします。

こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
参考になりましたら幸いです。

「もっと、農業に夢中になっちゃおう。」
みなさんに、もっと、農業に夢中になっていただきたい想いで、
いろんな農業に関する情報発信をしています。
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ご覧いただきまして、ありがとうございました。

written by 農業、始める

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