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農産物を販売する価格ってどうやって決める?

「大切に育てたこの野菜を直売所に売りたいけど、価格ってどうしようか?」
「ネットで販売したいけど、どうやって価格を決めたらいいのかな?」
って悩んだことありませんか?

その計算はどうやっているのか?っていう僕なりのやり方をお伝えします。
当時、何もわからなかった僕が手探りしながら、やってきた実体験をもとにお伝えします。

今回の内容をご覧いただくことで、自ら納得した価格を提示することができて、それが自信にもつながり、自らの農業に誇りを持てて、いきいきとした農業ライフを送ることができます。

自分で金額を決めたことがないあなたや
いくらで売ったらいいか迷っているあなたにとって参考になれば幸いです。

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価格を決めるときの考え方

販売価格を決めるときに最も大事にしている考え方、重要だと思っている考え方としては
取引先の取り分を考えて、価格を決める。

個人のお客様であれば、もっとシンプルに
お客様のことを考えて、価格を決める。」

もういろんなことを考えてきましたけど、結局ここに行きつきました。
自分よがりの価格ではなく、相手のこと考えましょうってところです。
「自分よりも、まず相手」

実際の僕がやった方法

「でも、相手のことって言われてもそれこそ何をしたらいいかわかならいよ」
ここから、決め方です。
実際の僕がやった方法としては、
個人のお客様(産地直送)なら、最初のお客様は親族でして、チラシを作ってなんとなくの価格を載せてみてもらいました。

「この価格で、この量でどうかな?」
そこから目標となる金額が出てくるんで、今度はこちらで実際にいくらお金がかかっているのか?について計算しました。

お取引先様に関しても、だいたい僕の頭の中はこんな感じです。
「取引先のお客様はこの金額なら買ってくれるかな?ならそこから取引先の利益を考慮して、こちらはこの価格かな?」
ここから始まります。

そして、今度はこちらで実際にいくらお金がかかるのか?について計算します。

共通してること

今2つ例を挙げましたけど、両方とも「自分よりも、まず相手」を考えるのをスタートしてます。

最初に考える、なんとなくの価格すらどうする?

参考にしたのは、

  • ネット販売:同じ商品を販売しているネットショップの価格
  • 卸販売:他の似たような業態が販売している価格

ネット販売はもう、表示されているのを見ればいいですけど、
卸販売の場合、他の似たような業態が販売している価格を見ても、
「相手の利益ってどれくらい考えればいいの?」って思いますよね。

「100円で売ってたけど、どうするの?」
大体僕は7がけでやってます。
「100円でお客さんは買うかな?なら7がけで70円で下ろせるかな?」
この70円が最初の叩き台にしてます。

もちろん、仲良くなると
「その卸値でもらえるんであれば、店頭でこれぐらいで売るかな?」
っていろいろと教えてもらえるんですけど、
だいたい平均して、7がけでした。


次に自分のところはどう?

そして、自分のところの経費を計算します。
たとえば、すもも一箱分、発送するのに
ダンボールはいくら?
ウレタンはいくら?
ノバキャップはいくら?
パックはいくら?
送料はいくら?
そして肝心な、すももそのものはいくら?

本来であれば
このすももそのものの中に、僕の人件費とか燃料費とか農薬費とか
生産するためにかかった分が入ります。が
そもそも「これから農業やるのに、そんなのわからないよ」っていう方もいると思います。
「一年やってみればいろいろ金額はわかるけどさ、未経験だとわからない」
僕がそうでした。

何を参考にしたら?

そこで参考にしたのが、JAの精算通知書。
始めたてのころ、地主さんから去年のある期間の分を見せてもらって、そこでわかるんですね。
キロいくらで売れているのか?が。

そのキロ単価を、すももそのものの価格としてみました。
このキロ単価はJAの手数料が引かれる前の金額です。
この金額は、実際に市場で卸業者さんが仕入れた価格になりますので、ひとつの目安になります。

手に入らないんだけど?

もしJAの精算通知書が手に入らないなら、シンプルにまわりの農家さんに
「だいたいキロ単価いくらぐらいで、JAに出荷できます?」
って聞けばいいです。

ここまでで、自分のところの経費が全て出ました。
その経費の額よりも、販売価格のほうが確実に高いことを確認できれば、大丈夫です。

こんなケースだったら?

「もし、経費の方が高くて、販売価格が低かったら?」
2つ方法があります。

  • 経費を削れるか?→資材の見直し、不必要なものを削る
  • 販売価格を上げるか?→農産物のキロ単価を上げる

これが僕なりの決め方です。


原価計算はしないの?

ここまで聞いて、
「いや、そもそもJAのキロ単価を農産物にあてるよりも、まず自分のところの原価計算するべき」
ここでいう原価計算っていうのは、農産物自体をつくるためにかかったお金のこと。
確かに理論的にはそうなんですが、実際にやってみると原価計算ってなかなか難しいところがあるんですね。

これこそ、農業ならでは、農産物ならではの理由なんですが、
原価計算しても難しいなってところは3つあって、
計算した結果、販売価格(卸値)が

  • 高くなりすぎたとき
  • 低くなりすぎたとき
  • 安定しないとき

高くなりすぎたとき

たとえば、原価計算するじゃないですか。
自分の人件費は1日30万円だっていって計算すれば、販売価格高すぎですよね。

「じゃあ自分の人件費はいくらなんだろう?」っていってもそれは自分が希望する値段になるから、
さっきみたいなことになりかねない。

農業も含めて、たとえばフリーランスの方、経営者の方といった自ら事業行っている方って、時給換算したら意味がない職種だと考えてます。
無給で働かなきゃいけない場面もあるし、それこそ起業したての人とか従業員よりも給料が低い実例もありますし、
時給設定するはするけど、そうはいってられない場面も出てきますよね。

なんでそうなるの?

ここでごちゃごちゃしちゃってる原因は、農業は基本自らが労働者である前提なので、
人件費があやふやになるんで、原価計算しても難しい。
「自分は畑に出ない!すべて人にやってもらう」ならその人の時給をしっかり考えられますけどね。

ほかの要因、資材費、燃料費とかで高くなりすぎたら、2倍、3倍とか
それを納得していただける理由、想いが必要ですけど、
かなり大変になりますよね。

1パック500円で世の中販売しているとして、それを1500円で売るにはかなり労力がかかるかと。
それよりは、経費の見直し、荷姿の変更(内容量を少なくする)とかして、少しでも販売価格を下げる努力をしたほうが現実的かなと。


低くなりすぎたとき

「原価計算したら、圧倒的に世間で売っている価格よりも1/2、1/3で売ることができる!」
それで売ります?
2倍、3倍の価格でも普通に売れるのに、あえて半額にするのはもったいないですよね。
農産物のキロ単価をあげたりできますよね。

「そのぶん売れるじゃないか?」
生産量には限りがあります。
畑から取れる量は限られてるんで、たくさん売りたくても物がないんですよね。

安定しないとき

原価計算したとき、
資材費とか農薬費、燃料費、自分の人件費(一般常識的な金額に仮にしておいて)、そういった経費はわかりやすいんでいいんですけど、
何よりもわかりにくくしてるのが、その農産物の生産量です。

なんでわかりにくいの?

これこそ農産物ならではの事情なんですが、毎年一定量ではないということ。
工場やお店みたいに、これくらい稼働させればこれくらい作れるっていう目安のブレ幅が、農業の場合大きい。
例えば100取れてたのが、今年は80だった。翌年は不作で70だった。次の年は豊作で150だった。みたいに。

これをしっかり原価計算してると、毎年提示する金額が大幅に変わってきます。
原価計算しても、あまり意味をなさない。

つまりは…

なので、やはり世間一般の価格帯、ここでいうJAのキロ単価や、ネットショップで売られている価格、お店で売られている価格を参考にしたほうが現実的だと思います。

終わりに

いかがでしたか?

農産物を販売するときには、相手がいくらなら買ってもらえて幸せになるかな?ということを考えていくのがいいと思います。
その中で、若干高めであれば「なぜ高いのか?」を納得していただける理由、ストーリーを訴求することで、こちらの希望価格を受け入れていただけるのではないでしょうか。

こんな感じで、農業にプラスになりそうなことをコンテンツにしています。
参考になりましたら幸いです。

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ご覧いただきまして、ありがとうございました。

written by 農業、始める

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